出産育児一時金とは?金額・申請方法・もらえる条件を元公務員が解説!

くらしの手続きガイド

わたしは以前まで市役所に勤務しており、
これから説明する「出産育児一時金」なども細かく調べたことがあります。

わたしも子どもを育てる主婦として皆さんのお役に立てる話を解説しますので、ぜひ最後までご覧ください✍️

出産育児一時金ってなに?

これから赤ちゃんを迎える妊婦さん、そしてご家族のみなさん。
出産にはたくさんの喜びがある反面、どうしてもお金の心配もついてきますよね💰

そんなときにぜひ知っておいてほしいし、すでにご存知かと思いますが

という制度です。


簡単にいうと…

出産にかかる費用の一部を、健康保険からサポートしてもらえる制度

現在は赤ちゃん1人につき原則50万円が支給されます
(※産科医療補償制度に加入している医療機関などで出産した場合)

双子ちゃんなら ✖️2人で、100万円が支給されます!


いくらもらえるの?

医療機関が「産科医療補償制度」に加入しているかどうかで出産育児一時金の支給額が変わります。

産科医療補償制度 加入 医療機関の場合 50万円
産科医療補償制度 未加入医療機関の場合 48万8千円

お産が可能な医療機関のほとんどは「産科医療補償制度」に加入していますが、まれに加入のない医療機関があります。

出産育児一時金 (1).png


どうやってもらえるの?

ほとんどの場合、**「直接支払制度」**という方法が使われます。
これは、出産する病院に健康保険から直接お金が支払われる仕組みなので、出産費用を一旦自分で全額立て替えなくて済むという、経済的な制度です。

直接支払制度」は、入院時などに書面により同意書にサインした場合のみ適用されます。特に事情がなければ「同意する」で良いですよ!

📝補足:まれに「直接支払制度」が使えない病院もあります。その場合は一度出産費用を全額支払い、あとから出産育児一時金を申請して受け取る「償還払い」という方法になります。病院に事前に確認しておくと安心です!

ちなみに・・・

出産費用が「50万円」より少なかった場合、その差額をあとで自分が受け取ることもできます!💸

逆に、出産費用が50万円を超えた場合は、その分を自分で支払うことになります。例えば費用が55万円だった場合、50万円を引いた「5万円が自己負担」になります。

出産育児一時金.png

誰がもらえるの?

妊婦さんが健康保険に入っていればもちろん対象!

ご主人の扶養に入っている場合でも大丈夫。
会社員で健康保険に加入、自営業で国民健康保険に加入していても支給されます。

ただし・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・健康保険の「被保険者」が、旦那さんや家族
・国民健康保険の「世帯主」が、旦那さんや家族
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 の場合には、「健康保険➡被保険者」「国民健康保険➡世帯主」の銀行口座に支払いが行われます。

出産育児一時金 (2).png

申請は必要?

必要です

ただし、出産育児一時金の範囲内に収まっている(差額のある)場合のみ対象です。
※50万円より出産費用が多い場合は、自己負担が発生します・・・

出産育児一時金.png

〈申請に必要な書類〉

  1. 出産費用を支払った領収書
  2. 「直接支払制度」に同意した同意書(写し)
  3. 保険証(資格証明書も可能)もしくはマイナンバーカード
  4. 支払先(上記に記載)のわかる銀行の通帳など

どこで申請できるの?

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会社員・公務員の方 ▶️ 「健康保険組合」「共済組合」に申請!
※もしくは人事担当の方に聞いてみるのも⭕️

健康保険が「全国健康保険協会(協会けんぽ)」の場合

「健康保険出産育児一時金支給申請書」のリンクはこちら
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g2/cat230/r127/

「国民健康保険」の場合

市区町村役場の「国民健康保険担当課」で申請します。

(参考) 
担当課は「国民健康保険課」「保険課」「住民課」「住民福祉課」「国保年金課」など


🧾 出産育児一時金はどこまでの費用に使えるの?

出産育児一時金(50万円)は、原則として出産に直接かかる費用に使われます。

対象費用

✅ 分娩の費用(正常・異常を問わず)
✅ 入院費用
✅ 新生児管理保育料(赤ちゃんの状態観察・処置など)
✅ 産科医療補償制度への掛金(1万2,000円)
✅ お部屋代(※病院による)

ただし…

🚫 個室の差額ベッド代(病院による)
🚫 食事の特別メニュー・アロママッサージなどのオプション
🚫 家族の付き添い費用

こうした**”医療的に必要ではないサービス“**については、出産育児一時金の範囲外になることがあります。


出産における「正常分娩」「異常分娩」について

出産には、「正常分娩」「異常分娩」と言われるものがあります。

正常分娩
異常分娩

「帝王切開」「吸引分娩」など医療的なサポートが必要な出産のことをいいます。
異常(問題)のあった出産という意味ではありません。

何が違うの?

正常分娩は「病気ではない」とみなされるので、健康保険は使えません(自由診療)。

異常分娩になると、「治療が必要」とされるため、健康保険が使えることがあります。 → 高額療養費制度などの対象になることもあります。

💡例えば、

帝王切開で60万円かかった場合、
健康保険が約7割をカバー → 実費約18万円(限度額を考慮しない場合)
さらに出産育児一時金50万円を利用すれば、自己負担は実質ゼロ〜数万円で済むケースもあります


💬実際に費用はいくらかかるのか?

出産費用は地域や病院によって大きく差がありますが、

📍 正常分娩での出産費用の目安:38万円〜60万円前後
📍 帝王切開など保険適用される場合:自己負担が少なくなることも

​こればかりは、分娩を扱う助産院や医療機関によることが多いです。
帝王切開の場合、出産育児一時金の半分の「25万円」くらいの支払いで済んでいる方もいるので、本当に地域や病院によります。


🍼まとめ:出産は喜びと不安が入り混じる大イベント

でも、「出産育児一時金」という制度をうまく活用すれば、費用の心配を軽くすることができます。

✔ 出産予定の病院が「産科医療補償制度」に加入しているか確認!
✔ 直接支払制度が使えるか、費用がどれくらいかかるかも聞いておこう!
✔ 困ったときは、健康保険の窓口や市役所に遠慮なく相談を!

安心して赤ちゃんを迎えられますように🌸

✍️出産育児一時金について(補足)

これまでに記載したように、「出産育児一時金」は、妊婦さんはもちろん、家族の方にもぜひ知っておいてほしい情報です!

みなさんで妊婦さんのサポートをぜひしていただきたいと思います!

健康的なお子さんが生まれてくると大変うれしいことですが、
出産には想定できない事情により死産で生まれてくる子どもさんもいます。

この制度は、死産となった場合でも【妊娠12週(妊娠満85日)以上】であれば対象です。

制度を知っているだけで、心に少し余裕ができることもあります💭
これから出産を迎えるみなさんに、少しでも安心が届きますように…🌈

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