【元国保担当者が解説】治療用装具(コルセット・義肢等)の療養費申請完全ガイド

くらしの手続きガイド

必要書類から支給額計算まで【2026年最新版】

医師の指示で義手・義足・コルセット等を装着した方へ
元給付担当者が、窓口で実際に受けた数百件の相談事例をもとに、申請方法から「審査で引っかかるポイント」まで徹底解説します。


1.治療用装具の療養費とは?【基礎知識】

そもそも「治療用装具」とは?

治療用装具とは、医師が治療上必要と認めた装具のことで、健康保険の療養費支給の対象となります。 ※厚生労働省の定義:疾病又は負傷の治療上、治療用装具が必要であると保険医が認めるもの。

療養費支給の対象となる主な装具
  • 義 肢: 義手・義足・訓練用仮義足
  • 体幹装具: コルセット・胸椎装具・腰椎装具
  • 上肢・下肢装具: 手関節装具・肘装具・短下肢装具など
  • 義 眼: 治療用義眼(摘出後の創面保護)
  • 眼 鏡: 小児弱視治療用眼鏡(9歳未満)
  • 弾性着衣等: リンパ浮腫治療用のストッキング等

注意:姿勢改善用や市販品は対象外
「健康器具店で購入した腰痛ベルト」や 単なる姿勢矯正・予防目的のものは、医師の指示があっても支給対象外となります。


2. 療養費支給までの流れ【5ステップ】

振込時期 👉 申請から約1〜3ヶ月後、指定口座に7〜8割分が戻ります。


3. 【完全版】必要な書類と入手方法

以下の書類を揃えて申請します。原本が必要なものがありますのでご注意ください。

  1. 療養費支給申請書
    ・加入している健康保険の窓口やHPなどで入手。
    ・国民健康保険の場合は、加入の市区町村役場で申請書の記入・提出ができる。
  2. 治療用装具製作指示装着証明書
    ・医療機関で医師が発行原本必須
  3. 領収書・領収明細書
    ・装具製作事業者が発行。義肢装具士の氏名記載が必要原本必須
  4. 装具の写真
    靴型装具の場合のみ必須。現物の全体がわかるもの。

子ども医療費助成を使う場合 】
・健康保険に申請し、「支給決定通知書」を受け取ってから市区町村の窓口へ申請してください。
・子ども医療費の助成制度は、加入している健康保険に関わらず市区町村の窓口が申請先です。
※支給決定通知の有無に関わらず申請書の提出ができる場合があります。市区町村役場(子ども医療費助成担当)に電話で確認もできます!


4. 支給額はいくら?【計算方法と具体例】

◎ 基本の計算式
  支給額 = 「実際に支払った金額」と「基準額」のどちらか低い方 × 保険給付割合

◎ 具体例:腰椎コルセット(成人・3割負担)

  • 実際の支払額:30,000円
  • 基準額:35,000円
  • 計算:30,000円 × 70% = 21,000円が還付される

5. 特殊なケース別の対応方法【Q&A】

Q1. 装具を作り直す必要がある場合、再度申請できますか?

A. 原則は「耐用年数」を過ぎるまで再申請できません。ただし、成長期の子どもの体型変化や、症状の劇的な悪化など、医師が「医学的に作り直しが必要」と認めた場合は例外的に認められることがあります。

Q2. 義手・義足の場合、訓練用と本義肢の違いは?

A. 症状固定前の「訓練用」は健康保険、固定後の「本義肢」は障害者総合支援法(補装具費)となります。

Q3. 海外で装具を購入した場合は?

A. 海外療養費として申請可能ですが、日本国内の基準額が上限となります。

Q4. 会社の保険から国保に切り替わった場合は?

A. 装具を装着した時点で加入していた健康保険に申請してください。

Q5. 小児弱視の治療用眼鏡は何回まで支給されますか?

A. 回数に上限はありませんが、年齢に応じて「再支給までの期間」が定められています。

Q6. 申請の時効はありますか?

A. 装具代を支払った日の翌日から2年で時効となります。早めに申請しましょう。


6. 医療費負担を軽減するための制度活用術

  • 高額療養費制度: 同月内に他の医療費(入院等)がある場合、合算して限度額を超えた分が戻ります。

  高額療養費の詳細はここで見れる!👇

  • 医療費控除: 確定申告で「自己負担した額(給付分を引いた額)」を申告すれば、税金が軽減されます。
  • 自治体独自の助成: 子ども医療費、重度心身障害者医療費助成などが併用できるか確認しましょう。
    ※住んでいる(住民票のある)自治体に電話をする方が手っ取り早いよ

7. 【2026年最新】マイナ保険証・電子申請について

  • マイナ保険証をお持ちの方
    申請書には、マイナポータル等で確認できる保険証の「記号・番号」を記入すればOKです。
  • スマホで電子申請
    協会けんぽ等では2026年1月より電子申請サービスが本格スタートしました。郵送の手間なく、スマホで「指示書」や「領収書」の写真を撮ってアップロードするだけで、24時間いつでも(※)自宅から申請が可能です。 (※システムメンテナンス時間を除く)

まとめ:失敗しないためのポイント

  1. 医師の診察・指示・装着確認が必須。
  2. 領収書には義肢装具士の氏名があるか確認。
  3. 時効(2年)に注意し、早めに申請する。
  4. 不明点は加入している保険窓口へ相談する。

【免責事項】 この記事の情報は2026年2月時点のものです。制度は変更される可能性があるため、最新情報は必ず各窓口でご確認ください。

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